西部劇雑学コーナー  
First Updated 4.25.2004 / 
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#001:ジョン・ウェインのバッグル

大発見、興奮して、なーんだの話 投稿者:老レンジャー 投稿日:2004/04/03(Sat) 16:11 No.874

 ノスタル爺さんの西部劇私的博物館を見てのその後の話です。当BBSに返信して「リオ・ブラボー」の自分のパンフや当時の雑誌写真を見て大はっけーん。ジョン・ウェインのバックルはDのマークに波線2本ではありませんか。「赤い河」のダンスン牧場のDとレッド・リバーをあしらったあの烙印です。J・ウェインがホークス監督に敬意を表したのか、ホークスの意図なのか、単なる小道具係の発想なのか。当時の他の映画では着けていないようです。

 大発見と思いつつも「シェーン」の自動車の如く世間周知の事実なのかと、当作品BBSで「赤い河」「リオ・ブラボー」の書込みを調べるも言及なし。IMDbの両作品のtriviaを見るもなし(但し、もっと興味深い事項が載っている)。これは当BBS書込みものだと一人ほくそ笑む。

 で昨日、大阪へ出たついでにウェスタングッズショップ「FUNNY」を覗くと、若い頃欲しかったJ・ウェイン愛用風の前がダブルになっているシャツがあったので思わず衝動買い(一寸、気恥ずかしい)。多分店主はJ・ウェインファンと思ったのだろう。「リオ・ブラボー」でJ・ウェイン着用のバックルは如何と例のバックルを出して来るではないか。価格はよく聞こえなかったがびっくりする程高かった。そして「ジャイアンツ」J・ディーンモデル、「モンタナの風−」R・レッドフォードモデル、ケビン・コスナー着用G・クーパーモデル等を次々見せられた。ハリウッド御用達メーカーが同品を市販しているとの事。

 ガッカリして帰宅し、同じホークス監督の「エル・ドラド」「リオ・ロボ」を思い出し、調べると同じバックルでした。ではこの両作品のBBSはどうかと見ると、ありました。昨年、7月にルースターさんが「エル・ドラド」欄に同バックル市販の事を書いておられました。又々なあーんだ。

 長々と独り相撲のお粗末、笑って戴ければ幸いです。
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Re:“赤い河”のバックル  ノスタル爺 - 2004/04/04(Sun) 10:14 No.876

>老レンジャーさん
 1974年に来日した時に、ジョン・ウェインは記者会見で“レッドリバー”のバックルについて以下のように語っています。

質問「特にハワード・ホークスの映画に出るときには“レッドリバー”と書いたバックルを着けているんですけど、これには何か理由が……?」
J・W「ああ、あれはメキシコで作らせたものですよ。いいウェスタン・ベルトだし、幸運がついている。私たちはアリゾナとメキシコの間の国境の辺りで撮影していたんだが、その時にメキシコへ行って、あのベルトを手に入れたんだ」
質問「特にハワード・ホークスの映画でそれをつけていて、他の監督の映画の時にはあまり着けていないようですけど……」
J・W「いや、そんなことはないよ。どの映画でも着けている。ただし、騎兵隊の映画の時には、当然、着けられない。しかし、西部劇にはたいてい着けている」

宇田川幸洋さんの(注)によると、ヘンリー・ハサウェイ作品の時は必ず着けているが、ジョン・フォード作品では一度も着けたことがないとのこと。 (以上、芳賀書店のシネアルバム『ジョン・ウェイン』より)

バックルに関しては気にとめていなかったので、私自身は未確認で〜す。ジョン・ウェイン西部劇を観る時は、これから注目して観ることにしましょう。
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Re: 大発見、興奮して、なーんだの話 グリーンベイ - 2004/04/04(Sun) 16:48 No.878

 老レンジャーさん、ノスタル爺さん・・・今日は。

 レッド・リバー・Dのバックルの話ですが・・・僕は、次のように承知していましたが・・・ホークスは、この作品の、主要人物全員に、ウエインのトム・ダンスンが地面に書いたデザインに基づく、レッド・リバー・Dのベルトのバックルを与えた。ホークスは、これらの贈物を作ってもらうためにノゲールズの銀細工師のところに行き、バックルの一つ一つに受領者のイニシャルを入れた。予定された受領者は、ウエイン、クリフト、ブレナン・・・女性ではジョン・ドルーで小さめのものだった。・・・と、ありますが、「ハワード・ホークス」ハリウッド伝説に生きる偉大な監督・・・(トッド・マッカーシー著・高橋千尋訳)

 記者会見でのウエインの話は、自分が作らせたことにしたのでは・・・とも考えられますが??・・・。どうなんでしょうね?。
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Re: 大発見、興奮して、なーんだの話 J.W. - 2004/04/04(Sun) 17:13 No.879

レッドリバーDのバックルの話はジョン・ウェイン・トリビアでは初級編では? 私もこれはハワード・ホークスが贈った物と思っていました。リオ・ブラボー、アラスカ魂、ハタリ、マクリントック、サーカスの世界、エルダー兄弟、エルドラド、戦う幌馬車、リオ・ロボの9作品で着けていますね。

 前がダブルのシャツはdouble-breasted shirtですが、老レンジャーさんがこれを着ているところ見たいものです。デユークは、晩年太りすぎてもう、似合わなくなったといって着なくなりましたが、さてどの作品まで着ていたでしょうか?

(トリビア中級)・・・回答は「エルダー兄弟」でーす。
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Re: 大発見、興奮して、なーんだの話 老レンジャー - 2004/04/04(Sun) 22:30 No.881

 所用で外出から帰って来て見るとそうそうたる方のRESにビックリ。ご指導の数々あるいは甘さを指摘する声にハンセーイ。

 最初、「ホンドー」「捜索者」「コマンチェロ」「アラモ」辺りは確認したのですが「アラスカ魂」「マクリントック」「エルダー兄弟」等を確認しなかったのが反省点の一つ。

 言及されているような関連図書を読んでいないのが次の反省点。

 シャツですが買ったものの…。勿体ないから上にコートを着る頃になれば何とか。これも反省。
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Re: 大発見、興奮して、なーんだの話 コルト45 - 2004/04/05(Mon) 20:50 No.883

老レンジャーさんの書き込みはいつも共感して読ませていただいていますがこの件については私は和田誠さんの「お楽しみはこれからだ」で知りました。

―――人間、うかつなことがあるもので、僕はジョン・ウエインの似顔絵を書いているうち、彼のベルトのバックルはいつも同じだということに気がついて、あれにはきっと何か因縁があるのだろうと山田宏一に話したら、彼は「キネマ旬報」のシネ・ブラボー欄にそのことを書き、そしたら投稿がいくつも来てあれは「赤い河」のジョン・ウエインの牧場のマークじゃないかと教えられたのだが、僕は「赤い河」のマーク(赤い河を表す二本棒とウエイン扮する主人公のイニシャル、D。それにモンゴメリイ・クリフトのイニシャルを加えて、ウエインが上に指で描くのがラストシーンだ)なら真似して学校の運動場によく描いたものだった。それを三十歳過ぎて忘れていたのである。―――

私の場合はいつも字幕を追うのに忙しく画面の細かい点に気がつかないので老レンジャーさんの観察眼に素直に感心しました。これからも気が付かれたことをぜひ教えてください。
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